鎚起とは

伝統工芸品「鎚起」銀器・銅器

鎚で金属板を打ち起こし整形する「鎚起」の技術が燕、分水に導入されたのは、江戸時代の中期と伝えられています。当初は、鍋・釜などの日用雑器が作られていましたが、明治の末期頃より装飾を施した酒器、茶器、花器などの嗜好品が作られるようになり、昭和56年には経済産業大臣指定伝統工芸品の認定を受けました。鎚起の製法は、一枚の金属板を鎚で叩いて整形し、鎚目を生かしたうえに着色を施すもので、表面に浮かぶ優美な肌合いが特徴となっています。素材の銅と銀には金属イオンの作用により浄化し、花瓶は花が長持ちし、酒器はお酒の味を引き立てる性質があります。また、アルミの2倍、ステンレスの25倍という優れた熱伝導率により、鍋は熱が容器全体に行き渡り、逆にカップなど冷たい飲み物を注げば格別な清涼感が得られます。鎚起の器は使い込むほどに味わいを増し、手にした人の愛情に応えます。

二人の金工

松榮堂 三代 雅寿
金工
石高 和弘
  • 燕銅器工芸組合会員
  • 燕分水伝統工芸士会会長
つかう器
金工高橋 純一
  • 日展会友
  • 現代工芸美術家協会本会員
  • 現代工芸新潟会々員
  • グループ展主催
金工須佐 真
  • 日本工芸会正会員
  • 日本伝統工芸会東日本支部新潟研究会会員
  • 三条市美術展無鑑査
金工椛澤 伸治
  • 新潟県工芸会会員
  • 水燕鎚工会会員
  • 日本金属研磨仕上げ技能士(磨き屋シンジケート)
愛でる器